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正社員の勤務は、週4日。カナダ『Okeya Kyujiro』が目指す超一流の鮨屋とチーム作り
寿司職人の海外就職は近年、多くの日本人にとって魅力的な選択肢となっています。中でも、カナダは2022年からミシュランガイドが発刊され、「Sushi Masaki Saito」がトロント唯一の2つ星、バンクーバーの「Okeya Kyujiro」が1つ星を獲得。日本食人気の高まりを牽引しています。
中でも、Okeya Kyujiroはその食事体験が、「劇場やオペラのようだ。」「レストランの枠を超えている。」と、評判を呼んでいます。
まずはこの動画をご覧ください。
見事な伝統衣装をまとった亭主が、ろうそくのほのかな明かりだけが灯る暗い部屋に客を案内する。時計が着席の正確な時間を告げると、黒いカーテンが儀式的に上がる。これが、これが典型的なおまかせコースとは一線を画していることを示す最初の手がかりだ。(Michelin Guideから引用)
何ともワクワクするお鮨屋さんです。桶屋久次郎は2023年にはミシュランガイドのサービス賞を受賞。ただ食事を提供するだけではなく、料理、サービス、パフォーマンスでお客様を感動させるレストランを目指しているのだそうです。
初めてシルク・ドゥ・ソレイユを見たとき、圧倒的な芸術性と、言葉を介さずに人を感動させる体験に感銘を受け、私も同じようにお客様に楽しんでいただけるようなレストランを作りたいと考えた。1号店としてモントリオールを選んだのは、シルク・ドゥ・ソレイユの本拠地であることも理由の1つだ。(JETROから引用)
当校の卒業生も何名かお世話になっているお店です。オーナーシェフの松田卓也さんには、当校の築地校舎にお越しいただき、在校生に向けて講演をしていただいたこともあります。
JETROのインタビュー記事で、今後のカナダでの展望について聞かれた松田さんは、スタッフについて次のように答えています。
「超一流のレストランを目指している。美味しい料理を作るには、従業員1人1人を大切にすること、そしてチームワークが重要だと考えている。」
そのため、桶屋久次郎では、正社員は週4日40時間勤務。有給休暇、祝日出勤手当、明確な給与設定と昇級設定、オープンなチップシステム、賄い、制服は靴も合わせて全て支給というホワイトな労働環境をつくりあげているのです。
凄すぎませんか?
超一流のレストランになるために、従業員を大切にしたいという、松田さんの考えが本気であることが伝わってきます。なお、採用に関しては、寿司学校卒業者の方は優遇しますと、言っていただいているので、ご興味のある卒業生や受講生の皆さんは、教務担当者にお問合せください。
桶屋久次郎は、カナダにおける日本食の魅力を伝える重要な存在であり、料理だけでなく文化的な体験を提供することで、訪れる人々に深い感動を与えています。日本の食文化を広めるための取り組みや、地域に根ざしたサービスが評価されており、今後の展開にも期待が寄せられています。