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寿司職人としてアメリカに渡った男 渡米後10ヵ月、改めてその心境を聞く!

寿司職人養成インターンシップコース(旧:寿司シェフコース)第11期卒業生の椎葉さん。アパレル出身で寿司職人とは縁もゆかりもなかった彼がコース卒業後、当校直営店の「神楽坂すしアカデミー」を経て、夢見たアメリカに渡り、10ヵ月程の月日が過ぎた。10ヵ月前に渡米前の心境を語ってくれた椎葉さんに改めて現況をお伺いした。

10ヵ月前のインタビュー「やっと勝ち取ったアメリカ就職。でも夢は終わっていない。」もご参照ください!

渡米から10ヵ月、椎葉さんにその後の近況をお聞きしました。

Q1.目標のアメリカで寿司シェフになった今、改めてこの道を目指した経緯をお聞かせください。また、東京すしアカデミーを選んだ理由を教えてください。

椎葉さん:当時はアパレル関連で5年程勤務してましたが、漠然と手に職を付け、アメリカで生活できればと考えていました。そんなとき、「世界的に認知度があり、日本の代表的な食べ物として有名な寿司」を仕事にできれば、日本人である強味を活かして働ける場が広がるのではないかと考え寿司職人を目指しました。

東京すしアカデミーを選択した理由は、「調理未経験でしたので、長期コースでじっくりと学べることが出来ること」、そして、「系列店舗で寿司職人として仕事が出来るので、習ったことをすぐに実践できる良い環境」だと感じたからです。

Q2. 順調に寿司シェフの階段を登っている榛葉さんですが、東京すしアカデミーに入学する以前に何か飲食業の経験はあったのですか?

椎葉さん:包丁も触ったことのない全くの素人でした(笑)。もちろん不安はありましたが、「夢を叶えたいという気持ち」と「まずは自分に出来る事をやろう」という思いだけで突き進んで来ました。今もそうですが、コツコツと地道ですが、少しづつやれる仕事を広げていけるように心がげています。

Q3. 東京すしアカデミーに入学するときには、 「アメリカ」と決めていらしたのですか? また、当時の語学力はどんな具合でしたか?

椎葉さん:はい! 入学当初よりアメリカ一本を希望していました。「強く思い続けること」、そして、「周りに伝え続けること」で「願いは叶うんだな」と感じてます!

語学力は・・・中学生レベルでしたね(笑)。単語を中心に英語の勉強をしていましたが、なかなか進歩を実感できず苦戦していました。現在は単語や文法よりも、日常の会話をそのまま「フレーズで覚える」ようにしています。

まだまだ、現地スタッフに助けてもらいながら、コミュニケーションが成立している状態ではありますが、なんとかなっています!

Q4. 10ヵ月たって、今居住されている街はどんなところですか? また改めてそこに行くことになった経緯を教えてください!

椎葉さん:改めまして居住地は、アメリカ南部サウスカロライナ州マートルビーチと言うリゾート地で、夏場は近隣の州から、遠くはカナダからも観光客がいらっしゃる場所ですが、冬場は一変して静かな街です。

年間を通してのどかで住み心地は良い街だと感じています。ここに来た経緯は、東京すしアカデミーの担当の方と現在勤務している寿司店のオーナーに繋がりがあったため、オーナーの帰国の際に面談を受ける事が出来ました。

そしてその際に「一度店舗を見て、体験してみないか」というお話を頂きました。そして実際に「現地で働く日本人スタッフとお話もでき」、ここで働きたいという実感が沸きました。

幸いなことに、滞在期間中に採用のお話を頂き、帰国後約半年で就労VISAを取得することが出来ました。本当にタイミングと人の縁に恵まれていたと思います。

Q5. アメリカでのプライベートライフも楽しんでいらっしゃいますか?

椎葉さん:最初は自分の生活を固める為に節約して、あまり外出はしていませんでした。そして、自炊して、出来るだけ出費を抑えていました。日本にいたときと比べたら考えられないくらいストイックな生活でしたね(笑)

最近は、車を購入しまして、一回に4時間~6時間くらい運転して、各地の名所を巡ったり、寿司を食べ歩いて勉強したり、と充実したアメリカンライフを楽しんでいます!

Q6. アメリカで働くメリット・デメリットについて、椎葉さんのお考えを聞かせてください

椎葉さん:メリットは「SUSHI」と言う食べ物が確立されているため、基本どこに行っても「SUSHI」があります。なので、「SUSHI chefという仕事には可能性がたくさん広がっている」ところだと感じています。

デメリットは、「日本人ではないSUSHI chefも多いので競争率は高い」と感じています。負けず嫌いで向上心がある方でしたらこういう環境はあっているのかな、と思います。

デメリットではありませんが、アメリカは多民族国家なので、各々の文化的なバックグランドや生活習慣の違いからくる違和感を感じることもあるかと思います。こうしたときは、自分の思いに固執せずに柔軟な対応が必要になることもあります。

Q7. アメリカでの生活や仕事をとおして苦労していることはありますか?また、寿司職人のスキルという観点からここはやっておいて良かった、ということはありますか?

椎葉さん:苦労といえば、アメリカはカード社会ですので、何をするにもクレジットカードが必要です。アパートを借りるのにもカードが必要だとは思いもしませんでした・・・

只今使い勝手の良いカード取得模索中です!仕事面では、他の国の方と一緒に仕事する機会が多いのでコミュニケーションを取る事に苦労しています。まだまだ英語が出来る!というレベルではないので・・・気持ちを伝えるのに一苦労です。

やっておいてよかったことは、基本的に学校で教わったことをコツコツやっていて良かったな感じています。魚の捌き方、切りつけ、握り、巻物、桂剥き、厚焼き卵、盛り込み、刺身と授業で習ったことが全て必要でした。

ただ、教わった中の食材についてもっと応用出来ることを突っ込んで聞いておけば良かったな、と後悔もしています・・・(苦笑)!

Q8. 椎葉さんの現在のヤリガイはなんでしょうか?

椎葉さん:まだ今の店舗で働いて日が浅いですが、常連のお客様に名前と顔を覚えて頂き、お客様に笑顔でお帰り頂けたなと感じるときにすごくヤリガイを感じます!

そのために、お客様がより気持ち良くお食事が出来るよう、ちょっとしたサービスや心遣いをすること。お客様の動向をよく見て、お客様が何を求めているかをすぐに察知出来るように心がけています。

Q9. 最後に、椎葉さんの「今後の目標」と「海外で働くことに興味のある方へのアドバイス」をお願いします!

椎葉さん:目標としては、「アメリカでの永住権」を目指して精進していきます! 職人としては、寿司以外にも和食の勉強をして「”しごと”の幅」を広げられるようにしていきたいですね!

アドバイスとしては、「海外の寿司」を見たことのない方は、観光でも良いのでそれを見て来てください。きっと日本の寿司とは違うものが見えてくると思います。

既に見ている方は、さまざまなコンセプトのお店があるので自分の目標にあったお店を見つけ、実際にトライアウトでも良いので「一度お店を自分の目で見て体験する事」をおすすめします。

Skypeなどで簡単に面接も出来ますが、お店の雰囲気やメニューや仕事の流れなど、お話だけでは感じ取れないことが多いと思います。

サウスカロライナ州マートルビーチ

椎葉さんのお店のメニューより~南部ではケイジャン風でスパイシーなアレンジが人気~

椎葉さんのお店のメニューより~江戸前握りもありますが、まだロールがメジャーのよう~

編集後記

夢のアメリカに渡り10ヵ月、最初はストイックな節約生活、そしてまだまだコミュニケーションギャップを感じていらっしゃる椎葉さんですが、今では、自家用車を購入して、行動範囲も広がり、少しずつ自分らしいアメリカンライフをエンジョイされているようです!

そして、渡米前のブログタイトルにもありましたが、10ヵ月した今でも椎葉さんの「夢は終わっていない!」ますます大きな目標に向かい日々前進されていらっしゃいます。

椎葉さん以外にも、東京すしアカデミーで学びアメリカに渡った卒業生たちは、ロサンゼルス、シアトル、ニューヨーク、ワシントンDC、オーランド、ハワイ、そしてサイパンなどで活躍しています。皆さん頑張ってください!

今後もこうした卒業生の皆さんのご活躍をお届けして参りますのでお楽しみに!

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