受講生VS講師3分間握り対決
本当に2ヶ月で握れるようになるの?よくある疑問を検証するために講師と2か月コースの受講生が握り対決を実施。職人歴10年以上の講師 VS 2か月コースの修了生の勝負の行方は。
挑戦する人:寿司屋の息子
挑戦者、鈴木徳磨さん(23)は江戸前寿司ディプロマ2か月コースの卒業生である。栄養士の学校を卒業し一度は中華料理人の道に進むが、現役の寿司職人である父の影響で寿司職人を志すことを決めた。
夢は、いつか父と共にハワイで寿司店を出すこと。鈴木さんは在学中、10月30日および11月6日放送のBSジャパン「運命の日~ニッポンの挑戦者たち~」の密着取材を受け、その内容は2か月間の奮闘ぶりが伺えるものとなった。
挑戦を受ける人:講師
鈴木さんの挑戦を受けて立つのは東京すしアカデミー講師の東健志郎。昭和2年創業の江戸前鮨、日本料理の店で修業。11年間の勤務の中で、店長・板長・料理長と経験を積んだ。
また、東京すしアカデミーに入社後、海外店舗出店の際に料理長兼マネージャーとして150席の大型日本食レストランの立ち上げに携わるなど多方面で活躍してきた。「寿司に関する仕事の仕組み」を作業分解し理論的に生徒に伝えていくことをモットーにしている。
対決の様子
ルールは「速く、美しく」。
今回2人が挑むのは、寿司職人の技術の中でも最も重要な「握り」の速さを競うタイムトライアルだ。もちろん、速さだけでなく実際にお客様に提供できる寿司でなければならない。
ルールは簡単だ。3分間で握れるだけ寿司を握る。そして出来上がった寿司の形をチェックし、形や重さの基準をクリアした寿司の数を競うのだ。
鈴木さん「少しでも食らいついていけるように頑張ります!」
東「いい勝負しましょう」
さて、気になる結果は?
鈴木さんの握り。
講師の東が3分間で握った寿司は36貫、もちろん形はすべてパーフェクト。続いて挑戦者の鈴木さん、結果は3分間で30貫。しかも講師のチェックもほぼクリアし25貫が合格だ。
ちなみに、2ヶ月コース修了試験の一つである握りテストでは、最低でも3分間で18貫握り、そのうち15貫以上が講師審査を突破しなければならない。つまり今回鈴木さんは、試験の合格基準の1.5倍以上のスピードで握ったことになるのだ。
鈴木さん、お見事!
講師談「成果は努力と比例する」
同じ2ヶ月コースに入学した生徒でも上達具合には個人差があります。どんな生徒が早く上達するのかは前回のインタビューでお話しましたが鈴木さんは今までの2ヶ月コースの生徒の中でもかなり上位に入ります。
2ヶ月間ずっと教室に残って練習していましたし、余った材料を持ち帰って家でもしっかりと練習していました。練習しているかどうかって、手の動きですぐに分かるんです。
本来、2ヶ月でこのレベルにまで育つということは本当にすごいことです。彼は「努力」によって成果をだしてきたといえるでしょうね。また鈴木さんは最初からモチベーションも非常に高かった。
「本当に寿司屋になりたい」という想いがこちらにまで伝わってきましたし彼自身の中でマインドセットがしっかりできていたのが大きかったと思います。
鈴木さんの寿司ですか?もちろん、お客様に提供できるレベルです。お店でこの寿司が出てきたら、板前さんが握ったものだと疑わずに食べるでしょうね。