脂より上品な甘みが特徴なヒラマサ!ブリとの見分け方は口元の角
ニッポンの二十四節気・旬のお魚を食べる 2018 = 其九= 小満(しょうまん)には、ヒラマサ!
四方を海に囲まれ豊富な海の幸に恵まれた国・日本。四季折々の旬の味覚が味わえる国・日本。この国にいてよかった!
本シリーズでは、『大阪市場屈指の仲卸の2代目』である魚のプロ・上田晋右(じょうたしんすけ)がニッポンの二十四節気にちなんだ旬のお魚を紹介。さあ旬の味覚を愉しみましょう!
皆さま、こんにちは!旬のお魚を食べていらっしゃいますか?!利州(株)の上田(ジョウタ)です。二十四節気にちなんだおススメの旬のお魚紹介、前回は立夏(りっか)に旬の「真鯛」をご紹介しました。そして今回は・・・
二十四節気・小満(しょうまん)、陽気がよくなり草木などの成長が著しくなり、本格的な夏の足音が近づいてきたこの時期おすすめの魚はズバリ「ヒラマサ」!
ヒラマサはブリと似ている魚でパッと見るだけではプロでも見間違うことがあります。見分け方は口元の角が角ばっているのがブリで、角が丸みを帯びているのがヒラマサ、さらにヒラマサは体が平たいという特徴があります。そして、天然ヒラマサの旬は初夏に対して、天然ブリの旬は冬と逆さま、ヒラマサはまさに今から美味しくいただける魚となります。
味はブリほど脂はのっていませんが、脂よりも上品な旨味をとても強く感じます。また、心地よい歯触りがたまりません!特にお造りやお寿司にとても向いています。それは、旨味がすごいのもありますが、身の色が変色しにくいところです。味良し、色持ち良しで特に夏場に向いています! 関西では、長崎の対馬の定置網で獲れるものが抜群で、1匹が10k超えるような物は、1週間近くでも持ちます。処理が良ければ旨味が増してさらに美味しくなります。巻き網で獲れるものは、ものはいいのですが日持ちがしないので注意してください。これからが旬なので是非食べてみて下さい!
今回はおまけにもうひとつ。下のグロテスクな写真、何だと思いますか?
見た目はグロテスクですが、とても歯ごたえ良くて、美味しいマンボウの腸です。実はマンボウもこれから夏に向けて出てきます。焼肉屋にあるミノと同じような感覚で調理して食べてみて下さい。 小さく切って、揚げて塩でいただくのもいけますよ! 入手することがあれば是非色々な食べ方を試してみて下さい。
鮮魚の総合商社 株式会社利州 上田晋右
鮮魚の総合商社利州株式会社2代目。
「大阪中央市場に利州あり」とも言われるほど影響力を持った仲卸の後継ぎとして生まれ、幼い頃から鮮魚に親しむ。現在は同社の取締役として鮮魚の流通経路の開拓、小売店への販売戦略提案などを担当。
日本の魚市場の発展を流通と食文化の両面から支える。長年築いてきた大阪の鮮魚市場の深い知識とネットワークを活かし、日本の寿司文化の普及に注力している。