ブリスベンで永住権を取得!寿司職人はエンターテイナーだ。元バンドマン有路さん
人を楽しませたい
元々アメリカでバンド活動をしていました。結果的にバンド活動は休止になりいったん日本に帰国したのですがもう一度海外に戻りたいという気持ちが強かったんです。
仕事として何をしていくかを考えたときに、エンターテインメント性のある仕事をしたいと考えました。人を楽しませることがしたかったんです。
寿司職人はカウンター越しにお客様にある種のショーを提供することができ海外にも出やすいのではと考えてこの道をえらびました。
当時比較的ビザが取得しやすかったオーストラリアに行くことを目標に、寿司シェフコースに入学しました。現在は、永住権を取得し、ブリスベンの寿司店で働いています。
オーストラリアの寿司
握りの基礎とスピード、魚の仕込みや扱い、笹切りやつま作り、創作料理のアイデア等授業で習ったことはすべて現場で活かすことができています。あとは、在学中は穴子の練習をたくさんしましたが、オーストラリアではウナギが人気で捌く量も非常に多いので役に立っていますよ。
オーストラリアでは、海老天ロールやチキンアボカドロールなどマヨネーズ入りのロールが人気ですね。海外に行きたい人は、伝統的な江戸前寿司の他にもフュージョン寿司、ロール、和食の勉強をされた方が良いでしょう。
ちなみに僕の1日のスケジュールはだいたいこんな感じです。参考にしてもらえたらと思います。オーストラリアでは、きちんとまとまったお休みがとれます。法律で義務付けられているので、ワークワイフバランスは非常に取りやすいですね。
【8:30~9:00】出勤。シャリ炊き
【9:00~10:00】マグロの解体
【10:00~10:45】予約に合わせて刺身の切りつけ
【10:45~11:30】スズキ4本、サーモン4本、ハマチ3本仕込み
【11:30~12:00】セッティング
【12:00~15:30】ランチ営業
【15:30~16:00】飯休憩
【16:00~18:00】仕込み、刺身の切りつけ
【18:00~22:00】ディナー営業
【22:00~23:00】片付け、賄い作り、終了
国選びのポイントは?
とにかく技術、知識をできるだけ蓄えて海外に出るといいと思います。国によっては調理師免許がないとビザの申請が不利になりますので取っておくことをおすすめします。
働く店によると思いますが、英語がしゃべれる事は寿司と同じくらい大切です。オーストラリアに関しては、ビジネスビザ申請の為には、現時点ではieltsのトータルスコアが5.5以上必要です。英語がある程度できないと滞在が厳しい国です。
行く国、働く店を決める際に、その国、その職場の雰囲気が自分の性格に合っているかどうかを想像してみてください。そしてどのくらいの期間滞在する予定か、考えてみてください。
具体的に思い描ければ大体そのようになると思います。予想が当たれば楽園。外れればすぐ帰国という事になると思います。とにかくまずは行ってみる。そんなガッツも必要ですよ。
謙虚さを忘れずに
僕は、仕事を早く覚えるには人間関係が大事だと思っています。教えていただいたことは、まず忠実に実行します。海外にいると日本人はもっと自己主張をした方がいい、という人もいますが特に寿司の世界では日本も海外もありません。
まずは「教えてもらえる」関係をつくるんです。
「謙虚であること」「積極的にお店に貢献する事」「できなくても頑張る姿勢」を見せること等ができればどこの国、お店でも評価されやすいと思います。